個人情報適正管理規程

労働者派遣事業の許可申請に必要な「個人情報適正管理規程」とは?

まずは、派遣労働者の個人情報保護について確認しておきましょう。

派遣労働者の個人情報保護

派遣元事業主は、労働者派遣の業務の目的の達成に必要な範囲内で、労働者の個人情報を収集・保管・使用しなければなりません。

具体的には、以下の事項に留意しなければなりません。

個人情報の収集、保管及び使用

派遣元事業主は、派遣労働者となろうとする者を登録する際には、その労働者の希望及び能力に応じた就業の機会の確保を図る目的の範囲内で、派遣労働者として雇用し労働者派遣を行う際には、その派遣労働者の適正な雇用管理を行う目的の範囲内で派遣労働者等の個人情報を収集することとし、次に掲げる個人情報を収集してはなりません。

  • 人種、民族、社会的身分、門地、本籍、出生地その他社会的差別の原因となるおそれのある事項
  • 思想及び信条
  • 労働組合への加入状況

派遣元事業主は、個人情報を収集する際には、本人から直接収集し、又は本人の同意の下で本人以外の者から収集する等適法かつ公正な手段によらなければなりません。

派遣元事業主は、高等学校若しくは中等教育学校又は中学校の新規卒業予定者であって派遣労働者となろうとする者から応募書類の提出を求めるときは、職業安定局長の定める書類(全国高等学校統一応募用紙又は職業相談票(乙))により提出を求めることが必要です。

個人情報の保管又は使用は、収集目的の範囲に限られます。

なお、派遣労働者として雇用し労働者派遣を行う際 には 、労働者派遣事業制度の性質上、派遣元事業主が派遣先に提供することが できる派遣労働者の個人情報は 、労働者派遣法第35条第1項各号に掲げる派遣先に通知しなければならない事項のほか、当該派遣労働者の業務遂行能力に関する情報に限られるものであること。ただし、他の保管若しくは使用の目的を示して本人の同意を得た場合又は他の法律に定めのある場合は、この限りでないこと。

個人情報の取り扱い
  • 他の保管若しくは使用の目的を示して本人の同意を得た場合又は他の法律に定めのある場合を除き、労働者派遣事業の実施に伴い収集等される派遣労働者等の個人情報の利用目的は、「労働者派遣業務(及び紹介予定派遣をする場合における職業紹介業務)」として利用目的を特定すべきものであり、その変更も基本的には想定されません。他の保管若しくは使用の目的を示して本人の同意を得た場合又は他の法律に定めのある場合を除き、労働者派遣事業の実施に伴い収集等される派遣労働者等の個人情報の利用目的は、「労働者派遣業務(及び紹介予定派遣をする場合における職業
    紹介業務)」として利用目的を特定すべきものであり、その変更も基本的には想定されません。
    なお 、法及び派遣元指針においては、労働者派遣法第24条の3第1項ただし書及び派遣元指針第2の10の(1)のニのただし書に該当する場合は、労働者派遣事業の実施に伴い収集等される派遣労働者等の個人情報の労働者派遣業務(紹介予定派遣をする場合における職業紹介を含む。)以外の目的での利用も可能となっていますが、この場合にあっても、その利用目的をできる限り特定する必要があります。
  • 「派遣労働者登録申込書」等により直接当該本人から個人情報を取得する場合については、当該個人情報が労働者派遣業務に利用されることが明らかなことから、個人情報保護法第18条第4項に規定する「取得の状況からみて利用目的が明らかであると認められる場合」に該当するものとして、同条第1項及び第2項による利用目的の通知等の対象となるものではありません。一方、アンケート調査票等に記載された個人情報を労働者派遣業務に利用する場合にあっては、「取得の状況からみて利用目的が明らかであると認められる場合」に該当するものではなく、利用目的の通知等が必要となります。
    ただし、トラブル防止等の観点からは、派遣労働者登録申込書、アンケート調査票等、本人から直接個人情報を取得する書面には、当該書面により取得される個人情報の利用目的を併せて記載する等により、当該利用目的が明示されるようにしておくことが望ましいです。
  • 個人情報保護法第23条において、個人データを第三者に提供することについて定めていますが、労働者派遣業務においては、例えば 、派遣労働者登録申込書に、派遣先に提供されることとなる個人データの範囲を明らかにしつつ、労働者派遣に必要な範囲(派遣元指針第2の10の(1)のニに定める範囲)で個人データが派遣先に提供されることに関する同意欄を設けること等により、派遣労働者となろうとする者から同意をあらかじめ得るようにすることが必要です。なお、この「同意」の取得の方法は、特段の要式行為とされているものではありませんが、トラブル防止等の観点からも、書面による取得など事後に「同意」の事実を確認できるような形で行うことが望ましいです。
  • 派遣先に対して派遣労働者等の個人データを示す行為は、個人情報保護法第23条第1項の「第三者提供」に該当するものですが、派遣元事業主が法第35条第1項各号に掲げる事項を派遣先に通知する場合は、個人情報保護法第23条第1号の「法令に基づく場合」に該当し、派遣元事業主は、あらかじめ本人の同意を得る必要がありません。

個人情報の適正管理

派遣元事業主は、その保管又は使用に係る個人情報に関し、次に掲げる措置を適切に講ずるとともに、派遣労働者等からの求めに応じ、その措置の内容を説明しなければなりません。

  • 個人情報を目的に応じ必要な範派遣元事業主が、派遣労働者等の秘密に該当する個人情報を知り得た場合には、当該個人情報が正当な理囲において正確かつ最新のものに保つための措置
  • 個人情報の紛失、破壊及び改ざんを防止するための措置
  • 正当な権限を有しない者による個人情報へのアクセスを防止するための措置
  • 収集目的に照らして保管する必要がなくなった個人情報を破棄又は削除するための措置

派遣元事業主が、派遣労働者等の秘密に該当する個人情報を知り得た場合には、当該個人情報が正当な理由なく他人に知らされることのないよう、厳重な管理を行わなければなりません。

派遣元事業主は、個人情報適正管理規程を作成し、これを遵守しなければなりません。

  • 「 個人情報の開示又は訂正」については、「利用の停止等」及び「第三者への提供の停止」が明示的に規定されているものではありませんが、概念上、「利用の停止」及び「第三者への提供の停止」が排除されているものではありません。
  • 派遣元事業主は、個人情報適正管理規程について、個人情報保護法第32条を踏まえた内容として所要の改正等を行うことが望ましいです。

派遣元事業主は、本人が個人情報の開示又は訂正の求めをしたことを理由として、その本人に対して不利益な取扱いをしてはなりません。

秘密を守る義務

派遣元事業主及びその代理人、使用人その他の従業者は、正当な理由がある場合でなければ、その業務上取り扱ったことについて知り得た秘密を他に漏らしてはなりません。派遣元事業主やその代理人、使用人その他の従業者でなくなった後でも、同様です。

個人情報保護法の遵守等

以上に定めるもののほか、派遣元事業主は、個人情報の保護に関する法律第2条第5項に規定する個人情報取扱事業者(以下「個人情報取扱事業者」という。)に該当する場合には、同法第4章第1節に規定する義務を遵守しなければならないこと。また、個人情報取扱事業者に該当しない場合であっても 、個人情報取扱事業者に準じて、個人情報の適正な取扱いの確保に努めることとされています。

個人情報適正管理規程の作成

派遣元事業主は、許可申請時において、次に掲げる事項を含む個人情報適正管理規程を作成し、これを遵守しなければなりません。

こちらは、「派遣元事業主が講ずべき措置に関する指針」に定める内容(以下)が含まれていることが必要であることとされています。

  1. 個人情報を取り扱うことができる者の範囲に関する事項
  2. 個人情報を取り扱う者に対する研修等教育訓練に関する事項
  3. 本人から求め られた 場合の個人情報の開示又は訂正(削除 を含む。 以 下同じ。)の 取扱いに関する事項
  4. 個人情報の取扱いに関する苦情の処理に関する事項

モデル個人情報適正管理規程

個人情報適正管理規程(モデル規程)
個人情報適正管理規程(モデル)

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