許可の欠格事由

許可が受けることができない欠格事由とは?

許可の欠格事由は派遣法第6条に定められている

許可の欠格事由は、労働者派遣法第6条(許可の欠格事由)に定められているのです。労働者派遣事業は、許可の申請に関連する事業が、この欠格事由に該当せず、許可基準を全て満たすと認められる場合にのみ許可されるのです。

欠格事由が定められている理由は、労働者保護と雇用の安定のためのルールを遵守し、適正な事業運営を行い得る資質を有する者に限り事業の実施を認めることとされているからですね。

労働者派遣事業の許可要件のうち、許可の欠格事由(法第6条)に該当する者は、労働者派遣事業の許可を受けることができませんし、労働者派遣事業の許可を受けた後、許可の欠格事由に該当するに至ったときは、許可が取り消されることになります。

具体的には、申請者が法人か個人かの区分に応じて、許可の欠格事由に該当するか否かの判断が行われます。

許可の欠格事由(派遣法6条)

  • 一定の刑罰(以下参照)に処せられ、その執行が終わりまたは執行を受けることがなくなった日から起算して5年を経過しないもの(1号、2号)

一定の刑罰とは

法人が、次のaからcまで及びgからlまでの規定に違反し又は、d、e及びfの罪を犯したことにより、罰金の刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなった日から起算して5年を経過していない場合をいいます。

法律等・罰則違反条項
暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律の規定 ※主に暴力団員の行う暴力的要求行為について必要な規制を行うもの第50条(第2号に係る部分に限る。)及び第52条の規定を除く。
刑法第204条、第206条、第208条、第208条の2、第222条又は第247 条
2年以下の懲役又は30万円以下の罰金他
204条(暴行罪)
206条(傷害罪)
208条(暴行罪)
208条の2(危険運転致死傷)
222条(脅迫罪)
247条(背任罪)
暴力行為等処罰に関する法律
3年以下の懲役又は30万円以下の罰金 他
第1条(集団的暴行、脅迫、毀棄の加重)
第1条の2(銃砲刀剣類による加重傷害)
第1条の3(常習的な傷害、暴行、脅迫、毀棄の加重)
第2条(集団的、常習的な面会強請・強談威迫の罪)
第3条(集団的犯罪等の請託)
出入国管理及び難民認定法第73条(罰則)の2第1項
3年以下の懲役又は300万円以下の罰金
1 事業活動に関し、外国人に不法就労活動をさせた者
2 外国人に不法就労活動をさせるためにこれを自己の支配下に置いた者
3 業として、外国人に不法就労活動をさせる行為又は前号の行為に関しあつせんした者
健康保険法第208条(罰則)、第213条の2又は第214条第1項の規定
6箇月以下の懲役又は50万円以下の罰金他
第48条(届出)
第49条第2項(通知)
第161条(保険料の負担及び納付義務)第1項又は
第169条(日雇特例被保険者に係る保険料の負担及び納付義務)第7項
第169条第2項
第198条(立ち入り検査等)第1項
船員保険法第156条(罰則)、第159条又は第160条第1項の規定
6箇月以下の懲役又は50万円以下の罰金他
第24条(被保険者資格等届出)
第25条第2項(被保険者への通知)
第126条第1項(保険料の納付義務)
第146条第1項(立入検査等)
労働者災害補償保険法第51条(罰則)前段又は第 54条第1項(第51条前段の規定に係る部分に限る。)
6箇月以下の懲役又は30万円以下の罰金
第46条(文書の提出・出頭命令)
第48条第1項(立入検査)
厚生年金保険法第102条(罰則)、第103 条の2又は第104条第1項(第102条又は第103条の2の規定に係る部分に限る。)
6箇月以下の懲役又は50万円以下の罰金
第27条(届出)
第29条2項(通知)(第30条第2項において準用する場合を含む。)
第82条(保険料の負担及び納付義務)
第100条1項(立入検査等)
労働保険の保険料の徴収等に関する法律第46条(事業主への罰則)前段又は第48条(両罰規定)第1項(第46条前段の規定に係る部分に限る。)
6箇月以下の懲役又は30万円以下の罰金
第23条2項(印紙保険料の納付)
第24条(印紙保険料納付に関する帳簿の調製)
第42条(報告、文書の提出、出頭)
第43条1項(立入検査)
雇用保険法 第 83 条又は第 86 条(罰則)
6箇月以下の懲役又は30万円以下の罰金
第7条(被保険者に関する届出)
第73条(不利益取扱いの禁止)
第76条(報告等)
第79条(立入検査)
  • 成年被後見人もしくは被保佐人または破産者で復権を得ないもの(3号)
  • 労働者派遣事業の許可を取り消されてから5年を経過しないもの(4号)
  • 営業に関し成年者と同一の行為能力を有しない未成年者であって、その法定代理人が欠格事由に該当するもの(9号)
  • 法人であって、その役員のうちに欠格事由該当者があるもの(10号)

さらに、平成24年の派遣法改正により以下の欠格事由が追加されています。

  • 労働者派遣事業の許可を取り消された法人で当該取消の処分を受ける原因となった事項が発生した当時に役員であった者で当該取消してから5年を経過しないもの(5号)
  • 許可取消の手続開始後から処分日等の間位に事業の廃止届を提出した者で当該届出から5年を経過しないもの(6号)
  • 許可取消の手続開始後から処分日等の間に事業の廃止届を提出した者が法人で手続の通知日前60日以内に当該法人の役員であった者で当該届出の日から5年を経過しないもの(7号)

以下の欠格事由も追加されています。

  • 暴力団員等に関する欠格事由(8号・11号・12号)

こちらは、平成20年5月に改正された暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律32条(国及び地方公共団体の責務)の新設に基づくのです。

法人の役員とは?

法人の役員とは、概ね次に掲げる者をいいます。

  1. 株式会社については、代表取締役、取締役(会計参与設置会社である場合は会計参与、監査役設置会社である場合は監査役、委員会設置会社である場合は執行役)
  2. 合名会社および合同会社については、総社員(定款をもって業務を執行する社員を定めた場合は、当該社員)
  3. 合資会社については、総無限責任社員(定款をもって業務を執行する社員を定めた場合は、当該社員)
  4. 特例有限会社については、取締役、監査役を置いた場合には監査役
  5. 一般社団法人および一般財団法人ついては、理事及び監事
  6. 特殊法人、独立行政法人および地方独立行政法人については、総裁、理事長、副総裁、副理事町、専務理事、理事、監事等法令により役員として定められている者

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