派遣可能期間の制限のない労働者派遣

派遣可能期間の制限に抵触する日の通知

労働者派遣契約を締結する際に、「派遣可能期間の制限のない労働者派遣」以外の労働者派遣のサービスを受けようとする派遣先は、派遣先の事業所等について派遣可能期間の制限に抵触する最初の日(抵触日)を通知しなければなりません。(労働者派遣法第26条第4項)

派遣元事業主は当該通知がないときは、当該者との間で、労働者派遣契約を締結してはならないこととされています(労働者派遣法第26条第5項)。

労働者派遣に関する期間制限には、「事業所単位」と「個人単位(組織単位)」の2種類があります。派遣可能期間の制限に抵触する日の通知は、このうち「事業所単位」の期間制限によるものをいいます。

派遣可能期間の制限のない労働者派遣

労働者派遣が次のいずれかに該当するときは、派遣可能期間の制限がありません(労働者派遣法第40条の2第1項)。

  1. 派遣労働者が無期雇用労働者の場合
  2. 派遣労働者が60歳以上である場合
  3. 有期プロジェクト業務について労働者派遣を受ける場合
    事業の開始、転換、拡大、縮小又は廃止のための業務であって一定の期間内に完了(終了)することが予定されているもの(例えば、完成期日に制限がある情報処理システムの開発や各種プラント工事など)
  4. 日数限定業務について労働者派遣を受ける場合
    派遣労働者の従事する業務が1箇月間に行われる日数が、当該派遣就業に係る派遣先に雇用される通常の労働者の1箇月間の所定労働日数に比し相当程度少なく、かつ、月10日以下である業務(例えば、書店の棚卸業務や土日のみに行われる住宅展示場のコンパニオンの業務など)
  5. 産前産後・育児休業の代替業務について労働者派遣を受ける場合
    産前産後休業及び育児休業及びそれに先行し、又は後続する休業であって、母性保護又は子の養育をするための休業をする場合における当該労働者の業務
  6. 介護休業の代替業務について労働者派遣を受ける場合
    介護休業及び介護休業に後続する休業であって、要介護状態にある家族を介護するためにする休業をする場合における当該労働者の業務

派遣可能期間の制限

派遣先は、当該派遣先の事業所その他派遣就業の場所(「派遣先の事業所等」)ごとの業務について、派遣元から派遣可能期間(3年)を超えて労働者派遣を受けてはなりません(労働者派遣法第40条の2)。ただし、上記の「派遣可能期間の制限のない労働者派遣」に該当する場合は除きます。

なお、「事業所等」については、場所・経営の独立性等の実態を考慮して判断されます。

派遣可能期間は3年ですが、派遣先は過半数労働組合等の意見聴取の手続を取ることで延長が可能となります。派遣先は、派遣可能期間を延長したときは、速やかに派遣元に対して、延長後の抵触日を通知する義務があります。

派遣可能期間の制限に抵触する日の通知の方法

派遣可能期間の制限に抵触する最初の日の通知

派遣可能期間の制限に抵触することとなる最初の日(「抵触日」)の通知については、労働者派遣契約の締結に際し、あらかじめ、労働者派遣の役務の提供を受けようとする者、すなわち派遣先から派遣元事業主に対して、通知すべき事項に係る書面の交付若しくはファクシミリを利用してする送信又は電子メール等の送信をすることにより行わなければなりません。

通知すべき事項は、締結しようとする労働者派遣契約に係る労働者派遣の役務の提供が、当該労働者派遣の開始の日以後、派遣可能期間の制限に抵触することとなる最初の日を通知しなければなりません。。

この通知がない時は、派遣元は、その派遣先と労働者派遣契約を締結してはなりません(労働者派遣法第26条第5項)。

派遣可能期間の制限に抵触する最初の日の通知の例

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